2008年6月21日 (土)

ディエゴ の ソロ

Diegoはカンテの伴奏に比類無きものを発揮しますが、ソロのギタリストだと思っています。それはサビカスパコ デルシア、ビセンテ アミーゴ達の様なコンサート フラメンコ ギタリストではありません。(大体彼等のように売るために1曲作り出す、と云うようなことは考えていないみたい。)にもかかわらずそう思うのはギタリストとして人の真似の出来ない、フアルセータを紡ぎだすそのセンスの良さにです。Diego自身が多分ソロで弾くのが好きだったようにも思えるからです。このところDiegoをMP3化するので大分聴いています。Diegoはなんとなく弾いてるときがとても良くて、よく間違えるのだけど、「これ好きかい?俺はこれが好きだな、これは難しい」などと言いながら弾いている、そのふんわりした感じが中々良いのです。Diegoとサビカスやリカルド、パコ、ビセンテ達と明らかに違って感じるのはその音のほの暗さです。他のアルテスタは商業録音されているためなのか、比べると彼等は明るいのです。ヘレスのギタリストも同じ部類で電灯の下の明るさなのです。Diegoのトーケは蝋燭のほの暗い明かりの下で弾かれる少し暖かい感じがしますが、光の中に影があるように柔らかく、しかも芯のある”黒い音”なのです。逆にアンダルシアの青い空の草原のまったりした空気に馴染んでいる時もあります。これは文字では上手く表現できないけど商業的なギタリストとはこの辺が違っているように気が付きました。たまにDiegoは一度きりのフアルセータを弾くのですがそのほんのちょっとが身震いするほどカッコイイのですが、それだけ弾いても何の事も無いのだけど、一瞬の切れがあって、やっぱり”天才”だと思いますなぁ。何気なくDiegoを聴いているといつの間にか引込まれているのに気がつきます。聴けば聴くほど、その都度新しい発見があるのです。
やっぱり”Diego del Gastor”は自分にとって他の誰より”凄いのです”

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2008年6月16日 (月)

Carol Whitney Collection

このところギターが弾けないのでモロンのCDをMP3に変えています。キャロル ホィッイトニーのコレクションにとりかかりました。これは約50枚ほどになります。モロンの録音には前にも書きましたが出回っているのものは2種類あって一つはCris Carnesからのコレクションでもう一つがこのCarol Whitney(カロリーナ)のコレクションです。(2つ共もうEvahnのコレクシオンと云って良いのですが)Crisのは大分前からでていて自分もテープの時代に手に入れたものです。キャロルのは噂になっていたのですが、まず出てこないだろうと言われていたもので、それが突然世の中に出てきたのには驚きました。クリス(ドス サントス)と何処が違うか?というと殆どがFincaEsparteroでの録音なのです。聞くところにによると、それはオープン リール デッキで録音されたものらしいのです。残されたものはオープンリールだったそうです。何を意味するかというと、フインカで催されたフィエスタをポーレンの了解の下で正規に録音された(勿論ディエゴたちの)という事です。じゃなくてはあんなでっかい機械をフィエスタに断りも無くおけるはずは無いと思われるからです。キャロルがどういう人だったのか?アメリカではフラメンコとは関係ないほうである程度有名な人らしいのですが、よくわかりませんでした。キャロルがどういう経路でアメリカに持ち込んだのか?ポーレンがマドリに言っている間フィンカは襲われて家中のものを盗み出されたそうで、テープも殆どその時盗まれた事と何か関係があるのか?想像するだに謎を呼び興味が尽きないところです。ともあれその為に録音はかなり良いのです。「それも一つの生き方」に出てくる場面は正にこのキャロルのコレクションの音の世界と言ってよいのです。ポーレンはフィンカで観光客の為に様々なフィエスタを催しました。ギターはディエゴが主でその都度カンテは変わります。地元の名の知れぬヒターノのおじさんNino Rosa, Andorrano,El Choza de Jerez,Glegorio,PapasFritas,Bernabeから、Fernanda、Manolito de la Maria、Joselero,Ansonini,Fernandillo、中にはLPを出す前の若いDieguitoとJoseleroの組み合わせのカンテもあります。これはポーレンのフィンカのフィエスタです。一方クリスのはモロンの街中のフィエスタが多いのです。同じモロンでも観客は全然違った種類の人達なのです。そして出てくるものも少し違ったアイレが出ているように感じます。当たり前の事かも知れませんが。。。

追記:カロリーナの録音は1966年2月から8月にかけてのが多いのですが、これはポーレンがフインカを立ち上げてすぐの頃です。カロリーナはディエゴにギターを習っていたらしく、想像するとフインカに半年位滞在していたのかもしれません。フインカが襲われた時期とはあきらかに違っています。しかし、こういうフィエスタを実際に見ていた人がいるのに、羨ましさを禁じられませんですなぁ。

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2008年1月27日 (日)

マノリート

      Img_2214    マノリートのCDを作ろうとしたけど、1枚にまとめる事が出来なかった。特にソレアは聴いていて、いいなぁ!と思うのばかりでどれを落とすのか困ってしまった。やはりソレアは別に作る様だよなぁと思ったが、これも困ったことに、25分もマノリートが唄っているのがあるけど音質が少し悪いので泣く泣くカットした。厳選して8曲全部ソレア70分近いのが出来上がった。中々いいですよぉマノリートは。ソレアを唄う人は1度は聴いてみるべきだと思うなぁ。カマロンがタンゴで唄っている(シゲメーなんたらって)いうのも、本当はアルカラのソレアじゃないかな?マノリートは渋く唄っているんだよ。渋くったて声質じゃねぇよ、フラメンコが渋いの。でも今の人は聴いても感じ無いかもなぁ?スペイン人でも?っていうのが多いし、もうそういう風になっているのかもね。まぁ別にどうでもいいけど、ソレアってのはこういう風に唄ってもらいてぇなぁ。音楽みたいに唄ってもらっても聴いててつまらねぇだけだからなぁ。カンテは音楽じゃねぇからねぇ。渋い味が解るってぇのは若い衆じゃ無理かえ? やっぱりカマロンかい?

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2007年4月17日 (火)

Fiesta en Calle Posito

[Fiesta en Calle Positu vol. 1][Fiesta en Calle Posito vol.2}
1. Solea       Joselero             1. Bulerias  Agustin
2. Bulerias    Andorrano          2. Siguiriyas Joselero
3. Solea       Joselero             3. Saeta     Joselero
4. Bulerias    Andorrano          4. Bulerias   Solo
5. Bulerias     Diego Solo         5. Bulerias   Fernandillo
6. Solea        Joselero            6. Tangos    Andorrano, Joselero
7. Alegrias     Joselero            7. Bulerias   Todos,
8. Buleria       Fernandillo
9. Alegrias      Fernandillo
10. Martinete  Joselero

”My Best Fiesta5”の一つです。”Calle Posito”はSan Miguel教会広場の端にありその角にRosario_12CasaPepeがあったので、そこでのフィエスタかも知れません。これは多分一番Diegoが知られている演奏だと思います。これから”Music of Spain”が作られ”Medio Sigro”もここから摂られた様な気がするからです。これはモロンのアルテスタだけのフィエスタでそのノリの良さが凄く良いです。いつも一緒にいる人達とディエゴは”これぞモロン”というのを弾きますが、カンテが皆良くてこういうのも珍しいかもしれません。アンドラーノはレコードには出ていませんが、とても良いカンテです。Joseleroもレコードにはならないかったけどサエタマルティネーテを唄っていて中々渋くて良いです。Fernandilloは十八番の”Cafe  de Chinitas”を唄ってこれがレコードになっていて多分これだけしか、残っていないのだと思われます。1966年のモロンの生きの良いフィエスタです。

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2007年4月15日 (日)

Fiesta at Mary Jackson

Rosario_11 [Fiesta at Mary Jackson vol.1]
1. Solea   Andorrano
2. Bulerias  Andorrano
3. Siguiriyas Solo
4. Bulerias  Solo
            5. Solea    Solo
            6. Buleerias Lesson
            7. Buleria Agustin
            8. Alegrias
[Fiesta at Mary Jackson vol. 2}
1.-9 Taranto,Solea,Bulerias Alegrias.Buleria, Solea  Solo
5. Alegrias Andorrano

フィエスタというより個人的に遊んでいるようです。多分DiegoのレッスンにAndorranoが見ていて一緒に唄いだしたような感じです。その為かDeiegoはソロを多く弾いていて、それもしっかりと、典型的なDiegoのToqueを解かりやすいように弾いているのですが、それでも,聴いていてかなり難しいので、このレッスンを受けた人は大変だったろうな?と思う反面、なんと贅沢なことだろうと羨ましくなってしまう。レッッスンというより、ディエゴの個人的なフィエスタです。だから好きなものを好きなように弾いてる感じがよく伝わってきます。そしてこの中のSiguiriyasは特別なものです。Diegoのファルセータは他の地域のギタリストとはかけ離れて違っていて独特なものが多いのですが、Siguiriyaはそのなかでも特別なものです。そしてここで弾かれているSiguiriyaはDiegoが特別に思い入れがある1曲で「トカ デ マルティジャ?」と言って弾きますがこれは余りない事でこれを弾く時だけ必ず前に言います。「Sello」と付け加えることもあり、これに関しては全く変えずに弾くのです。これはDiegoのToqueでは珍しいことで全く同じに弾くことは無いと言ってよいのです。Diegoが気合を入れて弾いた時、このSiguiriyaは髪の毛が逆立つような感じがすることがあり、余程思い入れがあるのかも知れません。こういうのはDiegoの独壇場と言ってよく他の誰もが追随できないと思ってます。Diegoのソロがたっぷり聞けて良いものです。アンドラーノは多分まだ痩せ扱けていて(この頃の映像を見ると)そんなに認められてなかったのかもしれないけれど、ここでは「El Peta}というカンシオンを唄っていてとても良いです。後年の粋さが少しだけ伺えます。
考えてみたら、俵さんと遊んでもらっている時はこんな感じだな?と思ってしまった。やはり好きに弾いていて、横で喜んでいる俺、みたいなものだね。モロンってそうやって覚えるんものかねぇ?

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Feria Fiesta en Bob Fletcher

[FRosario0001_5eria Fiesta en Bob Fletcher]
1.
Zambra Gitano  Diego Slo
2. Bulerias Manolito y Fernandillo
3. Tangos  Fernandillo
4. Buleria  Manolito
5. Tangos  Manolito
6. Sevillana Manolito
           7. Bulerias ,Tangos  Manolito Fernandillo
           8. Bulerias  Joselero y Gregorio

冒頭のZambaraはDiegoがよく弾くものです。ここではマノリートがブレリアをかなり唄っていて良いのですが、しばらくすると酔っ払っているのか、かなり荒い唄い方をしていてそれがとても面白いのです。ソレアの生真面目?さとは対照的です。マノリートのブレリアはJoseleroAgustinとすごく声も歌い方も似ているので最初の頃どちらか?と戸惑う程でした。これはJoselero達がManolitoのカンテを学んだからの様な気がします。タンゴはこの頃のモロンでは今風のメデイオで弾かれるものではなく、アリーバで弾かれていて、リズムはタンギージョに近いものです。今月のパセオに載っていたように「カデスのタンゴ」の古いスタイルが生き残っていたのだと思います。フェリアなのでSevillanasも唄われ多分踊られていたはずです。Diegoはソロでも弾いています。Joseleroも唄っていますが、Fernandillo やManolitoの強烈な個性の前では少し影が薄いですな。Geregorioは靴屋でエルフラに来ていたリデイアの身内です。(そういえばリデアの父親にモロンで会ったけど聞けばよかったなぁ)。フェリアでみんなでお酒飲んで騒いでいるフィエスタです。

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2007年4月14日 (土)

Baptism Fiesta

Rosario_10 [Baptism Fiesta 1968]
1. Bulerias    Fernanda y Perrate
2. Siguiriyas  Perrate y Dieguito
3. Siguiriyas  Diego Solo
4. Buleria La Chica

Baptism(プロテスタント)の多分教会でのフィエスタと思われます。これは何と言ってもフェルナンダペラーテのブレリアが交互に唄われてそれぞれの良さが遺憾なく発揮されています。Diegoはファルセータが何種類かの典型的なのを弾いていますが、あまり多くは弾いていません。カンテの邪魔をしないリズムを小さく切っているのですが、その切り方が今の弾き方とは大分違っているようです。合間に少しだけ不協和音の様な音を使っていますが、これには周りが喜んでいるみたいです。これはまたディエゴやフエルナンダのハレオもよく聞こえていて、特にDiegoの弾きながら何か声を掛けているのが良く聞こえます。余程近い所で録音されたもののようで、多分Si!と言っている人が録音したのかも知れません。まるで一緒のテーブルに座っているような臨場感があります。フィエスタの楽しさがよく感じさせられるものです。フェルナンダは舞台と違ってかなり素朴に唄っている歌があります。こういうのを聴くとなんというか一味違っていてやはり舞台の下のフラメンコはいいよなぁ、とつくずく思います。
PerrateDieguitoの伴奏で少し唄って、ソロが続くのですが、1968年というとディエギートが何歳か解からないけれどその初期、名前も知られてない頃だと思います。その演奏に対しフェルナンダがさかんにハレオをかけているのも珍しいことです。一生懸命弾いてるのが感じられるし、その後のディエギイートの妖しい感じはまだありませんが、そこここに深い音がしています。換わってDiegoがソロを弾くのですが、珍しくNino Ricardoのファルセータを変えて弾いています。これもあまり知られていないものです。残念なことに録音の関係か音が途切れてしまっているのがあります。殆どがブレリアのフィエスタで周りがかなり騒々しい様子が伺われます。

追記:Diego de Moron は1947年生まれ 当時21歳でした。

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2007年4月13日 (金)

Fiesta en Arnies’

以前書いたと思うけど、ディエゴの音源には大きく分けて3つあると思われます。その一つはドンポーレンのフィンカで催されたフィエスタのものでこれはCarol Whitnyのコレクションとして知られているのもです。主にオープンリールテープ レコーダーによって録音されたもので、音質はよいです。もう一つはCris Carnesが持っていたものでこれはそれぞれの個人がフィエスタで録音したもので、ソニーのカセットレコーダーからの録音が多いようですが、これは交換されたものや、ダビングを重ねたものが多く音質は余り良くないのですが、内容は昔のフィエスタそのままが残っていて素晴らしいのがあります。最後はRadio Moronにあるとされているものですが、これはまだ誰も確認したものではないけれど、ある事は間違いなさそうです。
そのうちの何点かをピックアップしていこうと思います。70年代誰が何をどんな風にMoron de la Fronteraで Fiestaをやっていたかよくわかるものです。第1回目ははこれです。

[ FiestaFiesta Arnies' Vol.1]
1. Bulerias   Diego Solo
2. Bulerias   Dieguito y Paco Carmelos
3. Bulerias   Diego Solo
4. Siguiriya   Diego Solo con Poeta
5. Bulerias    Diego Solo
6. Alegrias    Diego Solo
7. Siguiriyas  Diego Solo
8. Bulerias    Fernandillo
9. Bulerias     Fernandillo
10. Siguiriyas  Joselero
11. Bulerias    Diego Solo
12. Bulerias   Joselero y Fernandillo

[Fiesta en Arnies" Vol.2]
1 Bulerias     Joselero y Fernandillo
2. Siguiriyas Joselero
3. Bulerias   Fernandillo,Joselero, Manolito, Amparo.Pepe Rios,

お気に入りBest5にはいるフィエスタです。Diegoをあまり聴いた事の無い人はDiegoは魂を篭めて、ゆっくり弾くという人もいますが、そういう観念が覆される1枚です。そしてディエゴがソロのギタリストという事も解かると思います。ここではディエゴは全てのToqueでスピード豊かに弾いていてのりに乗っている感じがします。しかし、このフィエスタの圧巻はFernandilloの素晴らしさが如何無く発揮されているところです。彼のカンテは殆ど知られていなくて、スペインでも限られた人達にしか認識されてないのかも知れないけれど、これを聞くと如何に彼が優れた歌い手だったか!早世したのが残念です。「Vol2」1から3までぜんぶ続いていてDiegoはずっと途切れなく弾いています。Vol1の最後からで1時間近くBuleriaだけ唄い続けていて途中で音が切れているのです。(それ以上唄っているという事)舞台でやるFin de Fiestaと全然違います。多分ヒターノのフィエスタとはこういうものが普通だったのかもしれませんな。マノリートが唄っているのを聞くと如何に彼がMoronのアルテスタに影響を与えたのかも感じられます。熱い漢達のフィエスタという感じがして素晴らしいものです。4.のSiguiriyaとレシタールはAntonio Torre Herredia のことに付いてだと思うけどエレディアって誰なんだろう?中々良いものですが。2.のアレグリアスでDiegoは弾き損じていて”Ohu!”と言いながら弾きなおしている所なんか、面白いです。このアレグリアスは普通Diegoが弾いてるのではなく珍しいかも知れない。 フィェスタの録音は時間経過そのものです。フィエスタとはこういう風に流れていくんだな、と感じさせられます。

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