マニアック?なカンテコンサート
プレステージのカンテコンサートに行きました。出演者は
カンテ:能登晶子(ウトレラ)小里綾(トリアーナ)井上恵里(レブリーハ)
トーケ:俵英三、中西雄一
俵さんが若いカンテを伸して、紹介していくコンサートですが、若手のカンテの第2世代というべき人達です。この人達に共通しているのは地方や人にこだわって、それを追求していくフラメンコです。俵さんいわく、かなりマニアック、で好きな人達にはたまらなく面白いのです。
能登さんのSiguiriya、Fandangoから始まりました。のっけから重いカンテで会場も、本人も暖まっていないので今一不発でしたが、あえて唄ったのもそうしないとテンションが上がらないのが解ってたからだったらしい。井上さんのCantinaは中西君のギターと相まってこのカンテにはこのギターしかない、というものでした。中西君の弾き方は日本では誰も聞いたことのもので、スペインのヒタノの田舎の叔父ちゃんが昔弾いてた、見たいな代物でやっぱり変だ、この人。最初聴いた人はビックリすると思う。いいんですよぉ、これが。井上さんは本当に聴くたびに変わっていってるなぁ。(そういえば全員だけど)小里さんは何時ものローレのカンテだけど、よくカンシオンはフラメンコとちゃう、という訳知りの人がいるけど、それは間違いです。ヒタノのカンシオンは立派にフラメンコなんです。小里さんも今まで聴いたことの無いほど自信に満ちて唄っていた。好きで追求してきて、多分ふっきれたのかもしれないな?と思った。新人公演の審査員て何を見てんだろう?と何時も思ってしまうのは何故だろう?。多分先入観と頭で聴いてんだろうな。
2部は小里さんからで前より乗ってくて本当に上手くなったなぁ、と思ってしまう。この人まだまだ伸びる人なんだ。このまま汚れないで欲しいなぁ。井上さんのTranto、Fandango,Solea、そしてRomance、特にロマンセはレブリハのアイレが一杯で聴いてた井山さんは大喜びしてたみたいだな。だってコンチャもよく唄っていたものね。中西君のギターにはまたもや驚かされた。こんなに音を使わないタラントの伴奏は初めて聴いた。自分も音を極力使わないように心がけているんだけど、良いお手本になりました。能登さんはやっと温まったのか前とは違うカンテを聴かせてくれた。Cantinaも良かったです。俵さんのギターも普通の弾き方とは違って田舎のヒタノみたいな弾きかたでよかった。圧巻は次のソレアで今時こんな唄い方する人スペインでもいないだろうな。Juan del Gastorが絶賛したのはこれのことなんだ。若いのにおばちゃんみたいで、何より”カンテって音楽じゃないんだ”、というのを如実に感じさせてくれるんだ。こんな唄い方出来るのは日本人では聴いたこと無い。ブレリアもとても良かった。fin de fiestaの最後に立って歌ったのは貫禄充分なマハでした。能登さんて乗る時と乗らないときがはっきり解る人なんだ。
この3人のカンテを聴いた人は下手だと思った人もいるかも知れない(特に長く聴いてる人達は)のだけど、それは「音楽フラメンコとpara Baileのカンテ」とは違うからです。日本の殆どの歌い手は上のスタイルで舞台に立っています。声を張り上げて、投げてしまう日本特有のカンテとは違います。漸く日本にもカンテソロを歌える世代が育ってきたみたいで楽しみです。3人それぞれが個性を持って勝負してた良いカンテコンサートでした。今夜は同じメンバーでフイエスタがあります。舞台とは違ったものを見せてくれるのでしょうか。。
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