« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »

2008年11月30日 (日)

フィエスタ!! 濃いなぁ!

浜松町の改札口に異様な老若男女が集まりました。その数およそ40人。「行きます」の声とともにゾロゾロ付いて中華料理店の2階に。テーブルと畳の蹴上がりに座ると満員になりました。この前京都での「電車でフィエスタ」のお礼に能登さんの声掛けで関西からアルテスタたちを呼んでの「ディエゴ デル ガストール生誕100年記念フィエスタ」が催されました。このお店は能登さんの実家です。この日手弁当で集まったアルテスタは
カンテ:能登晶子、二宮光彦、井上絵里、永井正由美、矢野佳子、
ギター:俵英三、東勇人、中西雄一

特別ゲストとしてスペインから帰った青木さんと、復刊ドットコムのさんが参加されました。自分が今、日本のフラメンコの中で最も興味を持って注目している人達です。自分的には「オールスターのフィエスタ」で前からこの日が来るのを待っていました。思った以上に凄いフィエスタになりましたです。ハイ。(しかも夕方の5時半からという!?ありえないっしょ?普通。笑い
始めに俵さんのヘルンディーノを渡されたのでソレアを弾きました。アルチューロのブレリア。フィエスタは前座がいないと始まりません。俵さんと能登さんのブレリア、ちょっと固かったけど、中々良いんだ。中西君と絵里さん、矢野さんと東君の組み合わせで飲み食べながら次々と歌われていったのだが、この日は地域のフラメンコが色濃くでたようです。

中西君はレブリーハのコンパスのギターを弾き(こんなギター弾ける人日本人では聴いたことないです)、絵里さんのレブリーハのカンテと凄くよく合って、絵里さんは見るたびに上手くなって行くのでビックリしてしまいます。さて矢野さんですがこの前が?だったのでどっちなのか?今回で解ると思い楽しみでした。やっぱり思ったとおりこの人凄いです。圧巻は俵さんとやったFandangoでカンテも伴奏も絶妙なアイレでした。今回自分の我儘で興味があるカンテとギターの組み合わせをリクエストしました。その一つが中西君と永井さんの組み合わせ(俵さんと矢野さんも)でした。大当たり!だと思っています。永井さんのカンテはやっぱり田舎の匂いのするカンテで(ていうか絵里ちゃんも能登さんも田舎モンのカンテだよな、笑い)、こういうのを弾くのは中西君がいいだろうなぁ、と思っていたからです。永井さんのカンテのタメと解き放しも絶妙で奔貌に唄っているみたいで聴いていて嬉しくなってしまいます。二宮君のカンテはヘレスなのだけどこの人レトラとレトラの間が自由で凄くいいんだよね。踊り歌とは違うんだよ。いいよぉ!本当に。能登さんはFandango por Soleaが良かった。能登さんのカンテは他の4人とは違ったアイレなんだ。独特の持ち味を遺憾なく発揮してたね。今日の人達のカンテはやはり他のフラメンコの人達とは違ったものを感じるのは自分だけではないみたいだね。紛れも無い「フラメンコの匂い」を纏った人達で「ソロのカンテ」を歌える人なんだと思う。ようやくスペイン人と遜色無く歌える人達が出てきたんだと思うよ。それぞれ個性が違うのだけど同じような力量を持っているのがお互い刺激されていいものが出てきたんだね。順番で歌うわけでもないし歌いたいたくなったらから唄うだけなんだけどね。永井さんに練習と言って(建前です)ソレアを弾かせてもらった(唄ってもらいたかったから)。初め戸惑ったのだけど、久しぶりに弾いててワクワクしてしまった。弾いてみるとこの人のカンテのうねりがよく解る気がするんだ。「チョー気持ちイイ!」かった。 けど、やっぱり俺って詰めが甘いんだね。ギターの人達に共通していたのは決してカンテの邪魔をしないんだよ。カンテの後ろで支えていて前に出すぎないのだ。俵さんの教えだね。(そう教わったし)カンテの伴奏ってこれでなくちゃね。目が覚める思いだったな。

クマさんが今まで聞いた中で一番良いマラゲーニャを歌ったし、あきーたさんも歌ったね、ギターがいいと上手く歌えるんだな。
さてこの夜並み居るカンテのプロを尻目に最後に全部さらっていったのが俵さんの後輩のアフシオナードの谷口君でした!。歌い始めたら止まらないブレーキの壊れたブレリア!!最後にオイラが絶妙?のタイミングで首を絞めるまで続きました。皆喜んだ後はペンペン草も生えない状態。フラメンコって面白いよねぇ。プロでもアマチュアに負けちゃうんだよ。だから楽しいんだよ。あきーたさん曰く集まったのは皆変な人達ばっかりなんだって。変な人達のフィエスタが終わったのは10時30分で5時間があっという間だった.プログラムなんて野暮なものは無かっのです。

2次会はナナで、ここでは二宮君のSiguiriyaの伴奏をさせてもらったのだが、今までやれなかった弾かない伴奏がちょっと出来た気がしたのが収穫です。一瞬弾かないでゴルペだけ叩くのができたのがちょっぴり嬉しい。もうその頃ベロンベロンだったかも知れない。先に青木さんと帰ってきました。楽しかったー!!フラメンコってやっぱりいいんだよ。観客含め参加者全員が暖かくてプーロで濃い日本のフィエスタは初めてだった。

追記:後に能登さんが「初めは3人だけだった」と言った。その頃はまさかこんなフィエスタが出来るとは思いもしなかった。只自分達が好きなフラメンコで遊んでいただけなのに何時の間にか一人二人と俵さんの周りに集まってきて、こんな多勢の人達と一緒に遊べるようになるなんて夢みたいです。フラメンコは価値観が同じような人達と遊ぶのが一番楽しいのです。そこにはアフシオンだけあってプロとかアマチュアとかの区別はないのです。モロンのフィエスタってそういうものです。ホアン タレガもメンデスも一緒と同じです。日本でこんなフィエスタがもっと色んな所にできて皆が楽しんで遊んでくれると良いなぁ。やっぱり俵さんの人柄が大きいなぁ。

老婆心ながらカンテの人達は今日持っていた方向性を見失わないで欲しい。カンテは何かの拍子で落ちるのも早いと思っています。それはちょっとチヤホヤされたり、名前が売れて天狗になったり、仕事や教えたりと商売の方が大事になったり、しているうちにすぐダメになってしまいます。今の瑞々しさや香りはあっという間に飛んでしまい、只の造花のようになるのが早いのです。今までそういう人達を何人も見てきました。自分を売り始めたら今持ってるアイレなんてすぐ無くなってしまいます。だから自分を大事にしていって欲しいんです。そしてもっともっと貴女たちのフラメンコを大きく育てて真っ直ぐいって欲しいです。これはフラメンコが大好きなおじさんの心からのお願いです。

| | コメント (12) | トラックバック (0)

2008年11月29日 (土)

物好き?いや。。。。

体が鈍っていたので仕事が始まった途端腰を痛めてしまった。風邪もまだ治らないし、仕事はやらなきゃならんし、というところへ小林亮君から電話があったので、しえりい倶楽部に出かけて行った。先日のディエゴの代わりに来た従兄弟のミゲル(ヒタノブロンセ)の伴奏を弾くというのだ。行きながら我ながらあきれていて(何で行くのだろう?)と自問自答したのだが、俺って「物好きな奴」と思ったけど、やっぱりフラメンコに「好奇心」が強いんだよ。翌日仕事が大変とか、休まなきゃ体がもたねぇ、とかより今度はどうだろう?ひょっとしたら凄いかも?のほうが強くて、好奇心が勝っちゃうんだ。カミさんに言わせると、「そんな思いまでして行く事ぁ無い」のだけど、只のバカなんだな。
しえりい倶楽部は満員でも知らない人が多かった。多分踊りのお教室の人達かも知れない。チアキさんのソレアから始まった。エスペランサの時より自然に歌っているみたいだった。ソレア、アレグリアスを歌ってミゲル登場。ソレア、シギリジャ、ファンダンゴ、ブレリア、2部はまたチアキさんのシギリジャ、ソレア、ミゲルの、ソレア、マラゲーニャ、トーレのシギリジャ最後に二人でマルティネーテ。ミゲルは前に見たときは一人ではなくゴルド達と来ていて、それほど歌わなかった記憶なんだけど、こんなに上手かったかいな?と言うほど良かった。やっぱり本物のヒタノのカンテはいいなぁ。ミゲルのカンテはアグヘータの匂いは殆どしないのだが、(アグヘータ一族の顕著な匂い)ヒターノのカンテには間違いない。プロとはいえないのだけれど、パジョや今時の小奇麗なカンテとは違ったよさがあるんだ。ディエゴよりは男っぽさはある気がするな。こういう漢のカンテを伴奏するのにはやはり強いはっきりした音が望ましい(俺はね)のだが亮君はそこまでは行かないんだな。面白かったのは聴衆の自分と弾き手とは全然違った印象なのがわかった事。彼はシギリジャがもっとも乗って捉えて良く弾けたと思っているらしかったけど、俺はファンダンゴとマラゲーニャがまずまずだと思ったんだ。特にシギリジャ(ミゲルの)はいいとは思えなかった。これこそソロと踊伴奏のゴチャ混ぜのような気がしたし、カンテは凄くいいんだけどギターが邪魔に聴こえるんだ。アグヘータは今まで一番生で聴いてる人達なので伴奏も色んな人のを聴いてるけど亮君はシギリジャのカンテを捉えてるとは思えなかった。レトラをリズムで捉えているみたいなんだね。それ故アグヘータのマヌエル トーレとか他のレトラ(変わったのは歌わなかった)でも上ずって弾いてるように聴こえたんだ。、チアキさんとも「若いねぇ」と話してた。アグヘータの伴奏をしたという経験をこれから生かしていって欲しいけど伴奏が出来たとは思って欲しくないです。厳しいかも知れないけど多分誰も言われないだろうからね。あと10年位経ったら言ってることが解るかも知れないね。まぁ無視してもいいんだけどね。この前のエスペランサのギターとは雲泥の差だけど、まだまだ頑張って欲しいね。一朝一夕で弾けるほど甘くは無いよ、ヒタノのカンテは難しいと思うけどもね。また余計なこと言ったかも知れないけど、知り合いだからってヨイショはできないんだよ。 物好きだね俺ってまったく。最近なんか嫌なことばっかり言ってる気がする。益々嫌味な爺になってくみたいで嫌だなぁ。本当はもっと楽しみたいんだけどなぁ。。 Ofuuuu。。。。



| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月24日 (月)

おれ!ぼらっちょ!

三沢勝弘さんと飯ケ谷守康さんのソロのギターをエスペランサに観に行きました。二人は初期の頃から活躍された人達です。中でも70年代は飯ケ谷さんはその頂点にいたと言っても良いほどでした。観た結論から言うと思ってもみなかったほど面白かったです。同じ団塊の世代で三沢さんも還暦だそうで、踊り伴奏をほんの少し習ったこともあります。お店は飯ケ谷さんのお弟子さんが何人も来ていました。
三沢さんのFandangoから始まりました。昼間伊藤日出男さんの公演があったそうで、三沢さんは弟子として参加して、その時から飲んでいたらしくかなり酔っ払っている様子でした。しかし話しぶりが飄々としていいんですよー。ヒタノのヨッパライのおじちゃんみたいで。初め大丈夫かいな?と思ってみてたけど時々音は潰れてはいるけど、踏外さないんだね。シギリジャはヤッパリいいんだわ。随所にリカルドの匂いをちりばめながら、何時終わるんだろう?と思うくらい弾きまくっていました。その後2曲弾いて奥さんの敦子(あっちゃんの方がいいな)さんのカンテ、グアヒーラとシギリジャ、三沢さんはいいファルセータを弾いた。あっちゃんのカンテは初めの頃から知っているけど上手くなったねぇ。カンテが自然になだらかな曲線を描いてくみたいで、珍しいタイプかも知れないな。三沢さんの演奏は踏外しそうでいながら時々オレ!と思うほど上手いところに音を入れていく、聴いていてサーカスの綱渡りを想像してしまった。いくらあぶなっかしくハラハラして見てても確固たる技術があるので落ちないんだね。見ていてニコニコしてしまったよ。フラメンコの人なんだよねぇ。酔仙虚子の称号をあげたいね。
2部は飯ケ谷さんでメルチョールのグアヒーラから始まり、ラモン モントージャ、ビセンテ アミーゴ、パコ デ ルシア、リカルドのカンパニージェロスまで弾かれました。良かったです。ミスも感じられず当時と変わりが無いようでした。昔だったら凄いと思ったかも知れないです。しかし今聴いてみると「楽譜のフラメンコ」だなと思ったのも事実です。平板なんだよね、コンパスにきっちり嵌めてミスもないけど、それだけ。三沢さんとは対照的なギターです。ソロのフラメンコギターなんだけどフラメンコは感じられないんだ。フラメンコって1拍が伸び縮みしてそれが溜めや抜けに現れ個性になるんだけど、それが無いと聴いていて上手いけど、ただのコピーにしか思えないし、印象に残らないんだね。この前ちょっと聞いたパコの甥と比べるとよく解るんだ。教則本の付録に入っているCDみたいにね。アマチュアならともかく今はプロが「舞台」で誰かの「曲」のコピーをそのまま弾いてもたいして感心もされない時代なんだよ。自分のフラメンコを弾いた方がその人の持っているものがわかるんだから。他人の曲をそのまま弾くのと自分の編曲したものを弾くのかどっちが印象に残るかは明白だよね。
そういうのだけ、やってる人達もいるので、その中では受けるだろうけどな。
今回はからずも対照的なギターソロを見させてもらった感じです。見ていて色々考えることが出来て面白かった。
この夜一番のフラメンコはあっちゃんが旦那のギターにかけた一つだけの小さなハレオ「オレ!ボラッチョ!」です何というハレオ!何だか愛があって、とってもいいんだね。こんなハレオ聴いたことなかったので、新鮮でした。俺としては今宵のフラメンコ大賞をあげたいくらいだったな。

追伸:終わった後二人と少し話しました。三沢さんに「やっぱりリカルドですね?」と言ったら真剣な顔で「今の私はリカルドそのものじゃない、これは私の物(トーケ)を弾いてるんだ。まったく違うよ」と言いました。これはその通りだと理解できます。真似をし尽くすと自分のものが出てくるし、それは違ったその人の物になるのがフラメンコだと思っているので。スペイン人はもっと顕著でこの前のアントニオだってパコのを弾いてもそれはアントニオのものだったんだ。ヒタノなんか同じに弾くなんて無いんじゃないかな?と思うくらいだもの。
飯ケ谷さんには気になってた以前書いた「モロンの悪口」についても聞いたけど要領を得ない(俺が酔っ払ってた)ので面倒くさいのでやめました。会える機会があったらなるべく直接聞くようにしています。陰口と思われるのも嫌なのでね。驚いたのは飯ケ谷さんはDiegoの演奏を見たことあるんだって。三沢さんも言ってたから本当だと思う。これにはビックリ。生きてる日本人でディエゴを見たのは山田さん以外にもいたんだね。やっぱり聞いてみないと解らないねぇ。だからフラメンコって面白いんだね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月22日 (土)

閑話休題

今年の家の柿の木は例年に比べると小粒な実がびっしりなっている。今日は天気もいいので採っているのだがこりゃぁ全部採りきれないなぁ。それでも20Kg以上は取れた。一本の木からです。柿ジャムも作ったけどあまり評判が良くなくて、今年は親戚にも今まで送ったけど、どうすべぇ、ってくらい残っているんだ。来年からは取れないので枝を大分下ろした。隣家にも伸びていたのをバッサリ、木をいためるのは好きではないんだけどねぇ。こんな事やっているのも今仕事に入れなくて暇だから。ギターの練習も暇だと案外やる気が起きないものだから、プラモデルの零戦まで作ってしまった。タミヤの1/48をプロペラが回るようにしたのだが主脚のブレーキパイプを導線に使い外部から見えないようにしたのが工夫したところ。床は空母甲板に見立てて帆船用の木甲板を張った。暇だとこんな事にも手を出してしまう。Ipodにも3000曲以上モロンの音を入れてもう御仕舞いにしないとね。
明日はエスペランサにギターを聴きににいくつもり。来週から漸く仕事が始まる。それが早く終わらないとスペインにも行けない。困ったねぇ。なんだか取り留めないなぁ。。Ofuuu...

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月19日 (水)

昔と今

ディエゴ アグヘータ達が初めて日本に来た頃、フラメンコの人口は少なくましてカンテを歌う人聴く人も一握りの人達でそういう人はフラメンコの知識も豊富で愛好家が多く見る目も厳しかったのです。そしてスペイン人のヒタノのカンテの伴奏を本当に出来る日本人はペペ島田さんとエンリケ坂井さんしかいなくて,この二人は卓越した技術とフラメンコの知識も他の誰より持っていた人だったのです。
今はその頃と比べフラメンコの人口も飛躍的に増えカンテを歌う人も比べ物にならないくらい多く出てきました。ギターの伴奏をする若い人達も多くでて技術的にもリズムも凄く上手くなってきています。けれども本当にスペイン人のカンテの伴奏を出来る人はやっぱりほんの限られた人達なんだなぁ、と感じます。(日本人のカンテの伴奏も同じ)昔にくらべれば多くはなっているけど人口密度に比べれば薄くなっているのは自明です。ディエゴがあのギターでやったらどうだったろうと考えてました。多分ディエゴはそこそこ歌ったと思います。けれども本当のアグヘータのカンテは聴けなかったのは間違いないと思ってます。ディエゴは結構繊細な神経の持ち主でフラメンコ全体をよく知っている勉強家でもあるんです。マヌエル アグヘータが新宿でやったとき後からギター無しで歌ったと聞いて「しまったいけばよかった」と後悔しました。下手なギターを使うよりはそのほうがアグヘータのカンテは余程いいのを知っていた主催者だったのだと思います。今はカンテの伴奏を「出来ると思ってる」プロの若い安く使えるギタリストが多く居るのはわかりますが、そういうのを使うのは結局アグヘータの名前利用して金儲けの道具にしている気がします。それが悪いとは思いませんが、最後には自分の首を絞めていくことになるような気がしてなりません。若手でも良いギタリストは何人もいます。主催者はそれを見極められる技量を持って欲しいです。ソロのカンテはやっぱりギターが重要な部分を担っています。いくらアグヘータが卓越したアイレを持っていてもギターが悪けりゃモチベーションが下がるのは否めないのです。アグヘータを大事に思っているのなら、ちゃんとしたギターを用意するべきで、それがアグヘータのアルテに対する敬意と観客に対する姿勢です。それが出来なければ敬意もなにも口だけのことのように思ってしまいます。それが見抜けない程今の観客は馬鹿ではありません。昔より多くの愛好家も増えスペインの一流のアルテスタも現地で一杯見聞きしている人達も多いのです。
(注:昔で言えばアグヘータの伴奏はエンリケさんでも難しいと言われたこともあったんだよ。簡単に出来ると思う方がどうかしてると年寄りの俺は思っちゃうんだ。)
一方日本の踊る、歌う人達は自分が一番輝けるようにバックを選ぶ知識とセンスを磨くべきです。お友達だから、とか、言うことを聞いてくれてやりやすいからとは別だと思います。特にソロのカンテはちゃんとカンテを知っているギターを選ぶべきです。簡単ではありません。本当ににカンテをサポートして弾ける人はまだそう多くは居ないのです。仕事だからなんとなく弾くというのを選ぶのはは自分の舞台を投げ出しているのと一緒です。舞台に上ったら全責任はアルテスタにあるんです。観客にその人の一番良いものを見せて欲しいんです。見に行って良かったなぁと思わせて欲しい。フラメンコって本当ワクワクする位にいいものなんですから。お金はその後についてくるものです。観客を甘くみているといつか衰退してしまいます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月18日 (火)

途中退場 しかし

久しぶりにDiego Agujetasを聴こうとエスペランサに行ったらディエゴは盲腸で取り止めに。その代わりカンテは堀越千秋さんギタ-は矢木一好さんだけ、キャンセルありということでしたが躊躇無く見ることにしました。矢木さんて人のギターは聴いたことなかったからです。千秋さんは昔から舞台の上下で聴いていたので予想はついてました.初めにソレア7Fのメディオ、次またソレア、シギリジャ、アレグリアスでいつものように話が長かったです。チアキさんのカンテはコンパスが伸び縮みするのは周知のことです。ヒタノもそうする人もいるのです。こういうカンテこそ弾くほうは難しいので余程神経を尖らせて弾かなくてはならないのです。そのカンテにオンテンポでパターンで弾いたのがこの夜のギターでした。どういうことになるかというと全てに先走って聴こえてきます。技巧をひけらかしているのか、全部に音を入れて、待つことをしないギターです。ソロのカンテの伴奏をこんなのでプロとして今まで通用していたんだろうか?。それともこういうカンテの伴奏をしたこと無いのか解りませんが酷いことになりました。気がつかない人は一杯いたかも知れないけど、それらしく笑顔でカンテを見ながら弾いてるみたいだけど指の方が勝手に動いて弾いてしまうようです。笑って弾いてる場合じゃないと思うけどな。カンテの息使いを捕らえようともしてないし、カンテを甘く見てる気がするんだね。これ知ってるーと思って弾いてしまうんだよ。これは自分が俵さんやタキヤン,能登さんにも「パターンで弾くな」と言われ続けてた悪い典型です。俺みたいなアマチュアが飲み屋で弾くのとはわけが違います。アマチュアでもアルチューロのほうが余程上手いです。(ホントだよ)金取って弾くギターじゃ無いです。ディエゴが相手じゃなくって良かったよー。ディエゴのカンテをこんなギターで聴きたくないもの。「不幸中の幸い」だな。石投げたいくらいだったもの。昔のディエゴだったらふざけんな、と言うかも知れなかったね。ということで聴いていて段々腹が立って気持ちが悪いので1部で逃げ出しました(教訓)
当然ナナに厄落としに寄りました。何だかえらそうな顔したフラメンコ業界の見たこと無い若い奴がいたけど関係無いので一人で遊んでたら久しぶりにエンリケ エレディア さんと アントニオ アロンソ、カルロス パルド、エルフラのアントニオまで入ってきたら彼らはは帰っちゃった。オレのこと馬鹿にしてたみたいだったのにね。(よくあること)エンリケさんとは本当に久しぶりで嬉しくて一杯話しました。彼とは珍しく遠慮しないで話せる友達なんだ。アロンソさんとも居合いの話からフラメンコまで二人に聞きたいことは殆ど全部質問して聞きました。二人とも真摯に教えてくれました。だからナナはいいんだよね。今夜のことも聞いてみたけどあながち俺の思ったことは間違ってはいないみたいだった。日本のギタリストはお金儲けだけで勉強してないそうです。踊り歌とソロのカンテは伴奏も歌い方も別のものなんだけど日本人は歌う方も弾くほうもゴッチャにしているんだと。その通りだと思うけど誰も言わないよね、こういうことって。エンリケさんにマノリートを聴かせたら真剣になって聴いていた。こういうのは相手を試す意味合いもあるんだけどエンリケさんはよく知ってるからね。ヒタノだからスペイン人だからではないんだ。個人の感性なんだよ。外れていたらそれは話にもならない事なんだもの。ナナでは凄く勉強した気分だ。今までもこうやって皆に教わってきたんだものな。オレの考えはそれほどブレて無いみたいで安心したね。でもね俺がフラメンコを知らな無すぎてるのもこういう機会があってまた認識できるんだ。

追伸:はからずも今月のパセオに当のチアキさん自身がが書いていたね。寝ぼけたギター、馴れ合いの音、フーン流石に上手いこと言うね。楽屋の笑いを舞台で笑わないでくれ、舞台と客席が慣れ合ってるだのって、今夜の舞台は一体何だったのか?聞いてみたい気がするな。俺には書いてあることそのまんまっだったて気がするけどな。身をもって実践かな。

 

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2008年11月12日 (水)

MANOLO DE HUELVA

02140 伝説のギタリスト。浜田先生の「フラメンコの歴史」によると、その弾きぶりは独創性に満ちて、演奏のメリハリからうまれるニュアンスの深さは比べるものが無かった、しかし芸を盗まれるのが嫌さに録音を断り続けていた。若い頃何かの都合で弾いた数点の歌伴奏以外まったくレコードが残っていない(プライベートの隠し取り)がある噂をきいたが。。。
アクーステカさんで最近出したのがその隠し取り録音の物かもしれません。これって以前zincariで出したものと同じですよね?Kさん。
[MANOLO DE HUELVA] Cante:Luis Caballero,Gaspar de Uterera(Buleria)
今のギターと比べると単純でメロディックじゃ無いかも知れないけど、これ中々いいんです。そして聴いたことの無い独特のファルセータも持ってる気がする。なんだか昔のフィエスタの隠し取りみたいな臨場感が出ていて、カンテもよくて驚いたのはガスパールが若くて彼のイメージとは違っていました。マノロを聴いてるとメルチョールが言っていた言葉が感覚として理解できます、。「フラメンコ・ギターは技巧面で大いなる進歩をしましたがその生命力や魂は失われつつあります。』 もう20年も前にです。たまには先人のギターも聴いてみるのも良いですなぁ。フラメンコが薄くないんだよ。
気がついたけどManolo de HuelvaはDiegoと同じ年代なんだね。この頃が一番好きなフラメンコなんだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月11日 (火)

拾う神あり。

で、すぐその足でナナに行った。お清めしないと帰れないよー、て気分でビールを飲んでた。弾いても気分がすぐれず、風邪で咳が酷くて抜けないのでぼうっとしていてクマさんのマラゲーニャもなんとなく弾いてしまった。そのうち近くに来てた能登さんが友達を大勢連れて入ってきた。ブレリアを弾いたけど初めメチャクチャに弾いていてだんだん目が覚めてきた気がした。何だか少し解った気がした、その時カルロス パルドがエルフラのギタリストのアントニオと入ってきたんだ。少し話していたらパコ デ ルシアの甥なんだと。アルヘシーラスのことを聞いたりして中々良い奴なんだ。そのうちギターをとってパコのファルセータをガンガンじゃなくて普通に弾きだした。自由自在にさらっとパコを弾いて上手いし、これがとても良かったんだ。カルロスも勿論エスプリをかけながら弾いていいんだよなぁ!こういうのって。そのうち能登さんが歌うのをカルロスは知ってるので能登さんはカンシオンブレリアから歌い始めたんだけど、カルロスはアントニオや俺と目配せして、オレは(ヘヘいいだろうよぉ)。当然刺激されたアントニオも歌い始めた、なんだかボソボソ歌うんだけどこれがたまらなくいいんだね.。何も声を張り上げて、おまけに声を作ってまで歌わなくてもフラメンコは充分歌えるんだよな。カルロスのギターも溜めてポンと音を入れて粋なんだよね。これがやり取りのあるカンテの伴奏なんだよ。なんだか今までの鬱積がキレイに消えていて良かったー。やっぱりナナだなぁ。カルロスは能登さんのウトレラのカンテに音が取れなかった事もあったけど自分もその辺は弾いてるのでよくわかったね、難しいだろう?でもコンパスがしっかりしてるから違和感は無いのは流石だけどね。フラメンコをずっと感じてて楽しかったー。この前の教訓に従ったおかげだね。(嫌だったらとっとっとズラかる)
「捨てる神あれば、拾う神あり」を実感したなぁ。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

捨てる神あれば。。

フラメンコに関して最近懐疑的です。何に?というと自分にです。本当にそれが良いのか?そうで無いのかの判断が付かないからです。良い悪いというのは自分がそれを好きなのか?どうか?ということです。
しぇりい倶楽部にカンテを聴きにいきました。出演者は福田加弥子、水落麻理矢野佳子さんギターは今田央さん。全員初めて聴く人達です。今回のお目当てはこの前能登さんと2人でのけぞってしまった位良かった矢野さんで楽しみでした(10月18日収穫の夜)。Aさんに今日は凄いのが聴けるよと言ったほどです。
矢野さんのマラゲーニャから始まったのですが、あれ?こんなカンテだったの?と思うくらい違っていました。はっきり言って”雑”でした。声を作っているのか無理に裏返る寸前まで出しているのか?わかりませんがおよそリブレの曲にしたらぶっきらぼうで、この前のは一体何だったのだろう?と愕然としてしまいました。この前がヒタナのおばちゃんだったら、その日は日本の井戸端のおばちゃんくらいに違っていた気がします。せっかくの良い声も使い方によって全然違うんだねぇ。福田さんのソレアと水落さんのシギリジャもアカデミヤのカンテを勝手に解釈して違うものにしてしまっているみたいに感じた。アカデミヤのカンテの方がまだマシです。やはり声や節回しを無理やり作っているカタカナカンテみたいで聴いていて段々嫌になってきて1部で帰ろうと思って後ろの席に移ったけど出れない状態で矢野さんのSolea por Buleriaと水落さんのTaranto、(聴いた中では一番良かった)を聴いて福田さんのCantinaの途中で出てきてしまいました。歳のせいかこらえ性がなくなったのと、この前の教訓を生かしたのです。(嫌だったらとっとっと帰る)スペインに行こうが誰に習おうがそんなのは舞台にあがったら関係ないし、その人のカンテでしかない。他のカンテを習っている人達に毛が生えた程度でこれでプロのカンテとはまだ言えないようですが、これからもっとカンテを聴いて伸びていって欲しいです。矢野さんが何であんなに違って聴こえたのか?不思議です。本当に良かったと今でも思っています。ギターのせいか?よく解らないけど初めて今田さんのカンテ伴奏を聴いたけどあまり好きなタイプではなかったです。カンテを引っ張るわけでも無く、すくいあげるでもなく、やり取りも無い、上手いけど”ダラダラキレイ”というのがが印象でした。ギターとカンテがこんなに乖離しているのを見たのは初めてかもしれない。俵さんをいつも身近に聴いているので余計そう思うのかも解らないけどお仕事で淡々と弾いてただけみたい。きつい事言ってるみたいだけどヨイショもできないし、感じたまでだから仕方ないね。小森さんと会場で話していて「お前の言うことなど誰も信じてないからな」と言われたけど、別に信じてもらわなくても俺は一向にかまわないんだけどね。他人に「信じて」もらう為にブログ書いてんじゃないし。媚売っても仕方ないしな。(気持ち悪いだろうよ)彼は協会の幹事になったんで思うことも言えなくなった、と嬉しそうに言ってたけど元からじゃんよ。いいことばっかり言われて過ぎてるのが今のフラメンコの人達だと思っているんだ。ちょっと歌えりゃすぐプロで,その気になっていて、それがカンテかい?なんて誰にも言われない世界だもの、おかしかぁないかい?。ってそれもどうでもいいんだけど、もっと良い人達が出てきて欲しいんだよ。聴いててワクワクするような人がね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月 4日 (火)

ビザの事

今日スペイン大使館に電話したが、まだ下りないというか、しかも何も解らないとの事。一体どうなっているのかいな?リタイヤメントビザは難しいのだそうだ。そんな事聞いてないよー。書類は全部整って、3ヶ月で下りると簡単そうに受付の人は言ってたけど、今度はいつになるか解らないらしいのだそうだ。おまけに下りるかどうかも解らないんだって。参ったねぇ。お役所ってのは何処の国でも同じなんだな。まぁ今年一杯は動けないので気長に待つてよ。Ofuuu...

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月 3日 (月)

祝い!完成 Diego del Gastor Collection

手前味噌のお祝いですが、漸くDiegoのcollectionのCD化を完了しました。今出回っているのはCDなんですが自分のはその前のテープだったのでCDに変換するのが大変でした。テープをPCに取り込んでヒスノイズを取りノーマライズを掛けてからCDに書き込みそれをまたPCに入れてIpodに移すという作業を延々としていました。最後の1枚はDiegoの亡くなった2日後のRadio de Moronの放送です。
Diegoのcollectionは1961年から1973年のHomenajeまでの12年間にMoron de la Fronteraで繰り広げられたフラメンコの歴史です。CDにして281枚に及びました。ここに登場する人達は有名無名関係なくフラメンコな人達です。こういったプライベート録音が残っていたこと自体奇跡です。
Ansoinini,Agustin Rios,Amparo、Andorrano,Aurerio,Bernabe,Cris Carnes Maria Carnes,David Serva,Diego del Gloria,El Choza de Jerez,Enrique Mendez,
Francisco Mairena,Fernandillo de Moron,
La Fernanda de Utrera, Gaspar de Utrera,
Gregorio,Joselero,JuanTalegas,Luisa Maravilla,Manolito de la Maria,Manuel Heredia,Manuel Mairena,Mellizo,Miguel Funi,Nino Rosa,Paco de los Carmeros,Paco de Vardepena,Perrate de Utrera,Papas Fritas,Pepe El Chino,Pepe Rios,Pepe Torres,
そして,Diego del Gastor,Paco del Gastor, Juan del Gastor, Diego de Moron
最後にDon Pohren と青木和美さん

あなた達に心からの尊敬と賞賛を捧げます。
Ole! Viva Vds!!

追伸:日本でもこのような録音は実はあるのです。それは新宿ゴールデン街のナナで繰り広げられたフラメンコの世界です。Manuel Agujetasを始め名の有るアルテスタが主にペペ島田さんのギターに惹かれてやってきて繰り広げたフラメンコです。まだ今のようなフラメンコが流行していない頃の熱い日本の知られざるフラメンコです。何時の日か世の中に出るのでしょうかねぇ?
それとも世の流れの中で埋没して伝説のギターで終わってしまうのでしょうか?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月 2日 (日)

ギターの傷跡

以前「ナナのギター」で書いたけど、壊されたギターは自分で治して練習でコンデと交代で使っています。このギターはペペ島田さんがパコさんのナナの店主になったのを祝ってプレゼントしたのがメチャクチャに壊されてしまいました。昨日このギターをいじっていてふと気がついたのはこのギターの棹の裏側の低音弦に近い3,5,7,9フレットの所に細長く傷がついていたのだ。今までそれほど気にもしなかったけど、これってペペさんの付けた傷なんだね、自分でそこに親指を当てて弾いてみて愕然としてしまった。これじゃぁ弾けないんだ。どうやったらこんな傷が付くのか見当もつかない。しかもあれだけの深い傷をつけるのには余程力が加わらないと付かないよ。ペペさんは両方の指が強いのは知っていたし、習ってた時もオレの指の上から思いっきり押さえつけて「これぐらい押さえないと音はでないよ。」と言われたのを思い出した。けれどもあの位置でどうやって弾いてたんだ?ペペさんのギターは”深い音”が出るのはこの指の強さによるんだとは解ってはいたけど、これには驚いてしまった。それと昔の懐かしさも思い出したり、ギターの傷一つで感じれることはあるんだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月 1日 (土)

ヌルヌル フラメンコ

ナナに飲みに行った。WさんやAさんローリがいて、しめ鯖や数の子なぞ食べながら、とりとめも無い話に花が咲いた。最近炎さんはいろんな食べるもの出す様になったので他で食べなくてもいいかもね。ナナに行く途中ずっとDieguitoを聴いていたのでその影響が大きくギターもすぐには弾けなかった。今聴いてるのはアメリカでの演奏されたものでスパゲテイ工場は今でもライブをやっているように聴いたことがある。内容は殆どプライベート録音にもかかわらず音質がいいのには驚く程だ。これを聴いてるとディエギートが如何に天才かわかる気がする。Paco de Luciaが天才ともてはやされているけど、ディエギートに比べるとパコは技巧的な天才という気がするんだ。ディエギートはフラメンコの天才なんだよ。聴いてると日本人がどうやろうととても及ばないのがよくわかるんだ。そんな気持ちでナナに入ったから、気が抜けていてAさんやローリのカンテのお付き合いで弾いたけど、セビジャーナスのコードをローリに聞いたりのんびりしてこういうヌルヌルのフラメンコもたまにはいいなぁ。能登さんも来てシギリジャを歌ってくれたけどやっぱり最後を見過ごしてしまった。難しいねぇ。フアンダンゴも上手くこなせなかったしねぇ。ちっとも上手くなってないなぁ。でも楽しかったから良いとしよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »