フィエスタ!! 濃いなぁ!
浜松町の改札口に異様な老若男女が集まりました。その数およそ40人。「行きます」の声とともにゾロゾロ付いて中華料理店の2階に。テーブルと畳の蹴上がりに座ると満員になりました。この前京都での「電車でフィエスタ」のお礼に能登さんの声掛けで関西からアルテスタたちを呼んでの「ディエゴ デル ガストール生誕100年記念フィエスタ」が催されました。このお店は能登さんの実家です。この日手弁当で集まったアルテスタは
カンテ:能登晶子、二宮光彦、井上絵里、永井正由美、矢野佳子、
ギター:俵英三、東勇人、中西雄一
特別ゲストとしてスペインから帰った青木さんと、復刊ドットコムの柳さんが参加されました。自分が今、日本のフラメンコの中で最も興味を持って注目している人達です。自分的には「オールスターのフィエスタ」で前からこの日が来るのを待っていました。思った以上に凄いフィエスタになりましたです。ハイ。(しかも夕方の5時半からという!?ありえないっしょ?普通。笑い)
始めに俵さんのヘルンディーノを渡されたのでソレアを弾きました。アルチューロのブレリア。フィエスタは前座がいないと始まりません。俵さんと能登さんのブレリア、ちょっと固かったけど、中々良いんだ。中西君と絵里さん、矢野さんと東君の組み合わせで飲み食べながら次々と歌われていったのだが、この日は地域のフラメンコが色濃くでたようです。
中西君はレブリーハのコンパスのギターを弾き(こんなギター弾ける人日本人では聴いたことないです)、絵里さんのレブリーハのカンテと凄くよく合って、絵里さんは見るたびに上手くなって行くのでビックリしてしまいます。さて矢野さんですがこの前が?だったのでどっちなのか?今回で解ると思い楽しみでした。やっぱり思ったとおりこの人凄いです。圧巻は俵さんとやったFandangoでカンテも伴奏も絶妙なアイレでした。今回自分の我儘で興味があるカンテとギターの組み合わせをリクエストしました。その一つが中西君と永井さんの組み合わせ(俵さんと矢野さんも)でした。大当たり!だと思っています。永井さんのカンテはやっぱり田舎の匂いのするカンテで(ていうか絵里ちゃんも能登さんも田舎モンのカンテだよな、笑い)、こういうのを弾くのは中西君がいいだろうなぁ、と思っていたからです。永井さんのカンテのタメと解き放しも絶妙で奔貌に唄っているみたいで聴いていて嬉しくなってしまいます。二宮君のカンテはヘレスなのだけどこの人レトラとレトラの間が自由で凄くいいんだよね。踊り歌とは違うんだよ。いいよぉ!本当に。能登さんはFandango por Soleaが良かった。能登さんのカンテは他の4人とは違ったアイレなんだ。独特の持ち味を遺憾なく発揮してたね。今日の人達のカンテはやはり他のフラメンコの人達とは違ったものを感じるのは自分だけではないみたいだね。紛れも無い「フラメンコの匂い」を纏った人達で「ソロのカンテ」を歌える人なんだと思う。ようやくスペイン人と遜色無く歌える人達が出てきたんだと思うよ。それぞれ個性が違うのだけど同じような力量を持っているのがお互い刺激されていいものが出てきたんだね。順番で歌うわけでもないし歌いたいたくなったらから唄うだけなんだけどね。永井さんに練習と言って(建前です)ソレアを弾かせてもらった(唄ってもらいたかったから)。初め戸惑ったのだけど、久しぶりに弾いててワクワクしてしまった。弾いてみるとこの人のカンテのうねりがよく解る気がするんだ。「チョー気持ちイイ!」かった。 けど、やっぱり俺って詰めが甘いんだね。ギターの人達に共通していたのは決してカンテの邪魔をしないんだよ。カンテの後ろで支えていて前に出すぎないのだ。俵さんの教えだね。(そう教わったし)カンテの伴奏ってこれでなくちゃね。目が覚める思いだったな。
クマさんが今まで聞いた中で一番良いマラゲーニャを歌ったし、あきーたさんも歌ったね、ギターがいいと上手く歌えるんだな。
さてこの夜並み居るカンテのプロを尻目に最後に全部さらっていったのが俵さんの後輩のアフシオナードの谷口君でした!。歌い始めたら止まらないブレーキの壊れたブレリア!!最後にオイラが絶妙?のタイミングで首を絞めるまで続きました。皆喜んだ後はペンペン草も生えない状態。フラメンコって面白いよねぇ。プロでもアマチュアに負けちゃうんだよ。だから楽しいんだよ。あきーたさん曰く集まったのは皆変な人達ばっかりなんだって。変な人達のフィエスタが終わったのは10時30分で5時間があっという間だった.プログラムなんて野暮なものは無かっのです。
2次会はナナで、ここでは二宮君のSiguiriyaの伴奏をさせてもらったのだが、今までやれなかった弾かない伴奏がちょっと出来た気がしたのが収穫です。一瞬弾かないでゴルペだけ叩くのができたのがちょっぴり嬉しい。もうその頃ベロンベロンだったかも知れない。先に青木さんと帰ってきました。楽しかったー!!フラメンコってやっぱりいいんだよ。観客含め参加者全員が暖かくてプーロで濃い日本のフィエスタは初めてだった。
追記:後に能登さんが「初めは3人だけだった」と言った。その頃はまさかこんなフィエスタが出来るとは思いもしなかった。只自分達が好きなフラメンコで遊んでいただけなのに何時の間にか一人二人と俵さんの周りに集まってきて、こんな多勢の人達と一緒に遊べるようになるなんて夢みたいです。フラメンコは価値観が同じような人達と遊ぶのが一番楽しいのです。そこにはアフシオンだけあってプロとかアマチュアとかの区別はないのです。モロンのフィエスタってそういうものです。ホアン タレガもメンデスも一緒と同じです。日本でこんなフィエスタがもっと色んな所にできて皆が楽しんで遊んでくれると良いなぁ。やっぱり俵さんの人柄が大きいなぁ。
老婆心ながらカンテの人達は今日持っていた方向性を見失わないで欲しい。カンテは何かの拍子で落ちるのも早いと思っています。それはちょっとチヤホヤされたり、名前が売れて天狗になったり、仕事や教えたりと商売の方が大事になったり、しているうちにすぐダメになってしまいます。今の瑞々しさや香りはあっという間に飛んでしまい、只の造花のようになるのが早いのです。今までそういう人達を何人も見てきました。自分を売り始めたら今持ってるアイレなんてすぐ無くなってしまいます。だから自分を大事にしていって欲しいんです。そしてもっともっと貴女たちのフラメンコを大きく育てて真っ直ぐいって欲しいです。これはフラメンコが大好きなおじさんの心からのお願いです。
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